施術で筋肉をしっかり緩めた。
その場では柔らかくなった。
でも、次に施術をした時にはまた硬くなっている。
こういう経験は、施術者であればかなり多いと思います。
そして、
「ちゃんと緩めたはずなのに、なんでまた硬くなってるんだろう」
と疑問に思う。
私は、この疑問を持つこと自体がすごく大切だと思っています。
まず「硬い=悪い」と決めつけない
こういう疑問を持つ時って、どこかで、
「筋肉が硬いのは良くないこと」
という前提を持っていることが多いと思います。
でも、私は筋肉が硬くなること自体が、必ずしも悪いことだとは考えていません。
体にとって必要だから、その緊張が起きている可能性があるからです。
もちろん、その緊張が痛みや動きづらさにつながっているのであれば、何かしら対応は必要です。
ただ、
「硬いから悪い」
「だから緩めればいい」
というだけでは、少し足りないと思っています。
緩めても戻るなら「なぜ必要なのか」を考える
マッサージをして筋肉が柔らかくなった。
でも、次に見た時にはまた緊張している。
だったら、
「この人の体にとって、なぜこの筋肉の緊張が必要なんだろう?」
と考えます。
ここが施術者としての次の一歩だと思っています。
姿勢を保つためなのか。
別の場所をかばうためなのか。
ある関節を安定させるためなのか。
いつもの体の使い方によって、その筋肉が働き続けなければいけないのか。
理由はいろいろ考えられます。
大事なのは、最初から正解を出すことではありません。
まず、
「なんで?」
と思うことです。
体は常にバランスを取っている
人の体は、立っていても歩いていても、常にバランスを取っています。
人によって姿勢も違います。
重心の位置も違います。
よく使う筋肉も違います。
ある部分が動きづらければ、別の部分が補います。
そうやって全体として動けるようにしています。
だから、一つの筋肉だけを見て、
「ここが硬いから悪い」
と考えると、その筋肉がなぜ働いているのかを見落とすことがあります。
私が気になるのは、寝ている時にも緊張が抜けない状態
私が特に気になるのは、ベッドに横になって、本人は力を入れていないはずなのに、筋肉の緊張がかなり強く残っているケースです。
本人としてはリラックスしている。
でも触ると硬い。
つまり、その筋肉は休んでいる時にもある程度働き続けています。
それが長く続けば、疲労感や痛み、動きづらさにつながる可能性はあります。
だから、ただ緩めるだけではなく、
「なぜ休んでいる時にも、この緊張が必要なんだろう」
と考えます。
毎回同じところを揉むだけで終わらせない
もちろん、リラクゼーションとして、
「ここを揉んでもらうと気持ちいい」
という目的であれば、それでいいと思います。
でも、整体院などで、
「もっと体を良くしたい」
「症状の背景まで考えたい」
というのであれば、毎回同じ場所を揉んで終わるだけでは足りません。
特に、今後自費で施術をしていきたい。
もっと技術を高めたい。
将来的に開業したい。
そう考えている施術者であれば、
「緩めたのに、なぜまた戻ったんだろう」
という疑問を、そのままにしない方がいいと思います。
疑問を持つことが、臨床のスタートになる
別に、最初から難しい理論を考える必要はありません。
自分なりでいいと思います。
「姿勢かな」
「仕事の使い方かな」
「別の関節をかばっているのかな」
まず考えてみる。
そして施術して、変化を見る。
違ったらまた考える。
その繰り返しです。
私は、臨床で一番大切なのは「なんで?」と思えることだと思っています。
疑問を持つと、頭は勝手に答えを探し始めます。
今まで見ていなかった場所を見るようになります。
調べるようになります。
施術後の変化も、今までより丁寧に見るようになります。
筋肉がまた硬くなっていた。
そこで、
「また硬くなってる。もう一回揉もう」
で終わるのか。
それとも、
「なんでこの人の体には、ここを硬くしておく必要があるんだろう」
と考えるのか。
私は、その小さな疑問の積み重ねが、施術者としての成長につながっていくと思っています。

ここまで読んで、
何か引っかかるところがあった方へ。
ブログでは、
整体院・訪問マッサージ・鍼灸院などの現場で感じてきたことをもとに、
体の不調や症状について、
「どう捉えるか」という前提の話を書いています。
LINEでは、
もう少しだけ、
考え方の話を続けています。
必要な方だけ、
こちらからどうぞ。
▶ LINE登録はこちら
関連記事はこちら
▶ 首こり・肩こりが揉んでも戻る理由
