スタッフが頑張っている。
以前よりも自分で考えるようになった。
新しいことにも挑戦している。
でも、まだ結果が出ていない。
こういう時、経営者はそのスタッフをどう評価するべきなのでしょうか。
私は、努力を認めることと、給与や賞与に反映することは分けて考えています。
頑張っていることは、ちゃんと認めたい。
でも、頑張っているからという理由だけで給与を上げることはしません。
今回は、私がスタッフの努力と結果をどう評価しているのか、そして評価の公平性について考えていることを書いてみます。
結果が出ていなくても、成長している部分はある
例えば、今まで自分なりのやり方で仕事をしていたスタッフがいたとします。
でも、思うような結果が出ていない。
そこで、今までのやり方を見直して、新しい方法を試している。
自分で考えて、いろいろともがきながら頑張っている。
私は、そういうスタッフの姿勢はちゃんと評価します。
「以前より、ここが変わったね」
「今までと違うやり方を試せるようになったね」
「ちゃんと自分で考えて行動しているね」
というように、具体的に伝えます。
頑張っている本人としても、自分の変化を認めてもらえたら嬉しいと思うんですよね。
結果が出ていないからといって、それまでの努力や成長まで否定する必要はありません。
結果が出ていないことと、何も成長していないことは別です。
ただし、努力だけでは給与や賞与に反映しない
ここは、私の中でははっきり分けています。
努力していることは認める。
成長しているところは褒める。
でも、それだけを理由に給与や賞与を上げることはしません。
なぜなら、会社を経営していく以上、結果も必要だからです。
例えば、売上が増えていないのに、頑張っているという理由だけで給与を上げ続けたらどうなるでしょうか。
会社の利益は減っていきます。
それが続けば、いずれ経営そのものが難しくなるかもしれません。
スタッフを大切にしたいからこそ、会社を継続できる状態にしておく必要があります。
もちろん、仕事の成果は売上だけではありません。
技術力、患者さんへの対応、任せられる仕事の範囲なども含めて、会社として何を成果とするかを決める必要があります。
ただ、私の考え方としては、
努力したという事実だけではなく、その努力によって何ができるようになり、どんな結果につながったのか。
そこを給与や賞与の評価では大切にしています。
努力の見せ方が上手な人が評価される会社にはしたくない
もう一つ、私が気にしていることがあります。
もし、結果が出ていなくても、頑張っている姿を見せるだけで評価が上がる仕組みだったらどうでしょうか。
もちろん、ほとんどのスタッフは真面目に取り組んでくれると思います。
でも、仕組みとして考えた時には、少し問題があると思っています。
本当に成果を出すことよりも、
「頑張っているように見せること」
が上手な人ほど評価される可能性があるからです。
これは会社にとっても、スタッフ本人にとっても、あまり良いことではありません。
本来、目指したいのは、頑張っていることを経営者に認めてもらうことではなく、仕事で必要な成果を出せるようになることです。
努力を認めることと、努力している姿を評価のゴールにすることは違う。
私はそこを混同しないようにしています。
結果が出るまで、マネジメントを続ける
では、結果が出ていないスタッフに対して、何もしないのか。
もちろん、そんなことはありません。
むしろ、ここからが経営者の仕事だと思っています。
今までのやり方で結果が出ていないのであれば、何が足りないのか。
技術なのか。
知識なのか。
患者さんとのコミュニケーションなのか。
考え方なのか。
それとも、会社側の教え方や環境に問題があるのか。
そういうところを一緒に考えます。
そして、できるようになったところは認めながら、次に何を改善するかを考える。
また挑戦してもらう。
その繰り返しです。
もちろん、同じ方法を続けても結果が出ないのであれば、教え方や目標そのものを見直す必要もあります。
結果が出ていないから評価しない、で終わるのではなく、結果につながるまでどう支えるかを考える。
私はこれもマネジメントだと思っています。
評価制度は、できるだけ分かりやすくしたい
そして、スタッフを評価する時にもう一つ大切にしているのが、公平性です。
例えば、報告・連絡・相談ができているか。
会社で決めたルールに沿って仕事ができているか。
こういう項目は、比較的評価しやすいと思っています。
できているか。
できていないか。
あらかじめ基準を決めておけば、ある程度は客観的に判断できます。
もちろん、何をもって「できている」とするかは明確にしておく必要があります。
ただ、施術技術の評価となると、少し話が変わってきます。
整体・鍼灸・マッサージは、技術評価が難しい
私たちの仕事は技術職です。
整体、鍼灸、マッサージ。
患者さんの体をどう評価するか。
何を目的に施術するか。
どのような刺激を選択するか。
患者さんの反応をどう読み取るか。
こういった部分は、単純に数字だけで評価できるものではありません。
しかも、評価する人によって判断が変わることもあります。
例えば、同じスタッフの施術を見ても、
Aさんは80点。
Bさんは60点。
Cさんは90点。
ということが起きたら、スタッフも困りますよね。
「結局、誰の言うことが正しいんだろう」
となってしまいます。
だから弊社では、技術評価をする人を統一しています。
弊社では、技術評価を私が行っている
弊社の場合、スタッフの技術評価は基本的に私自身が行っています。
評価する人を一人に決めているんです。
もちろん、私の判断が絶対に正しいという意味ではありません。
ただ、評価者によって判断が大きく変わってしまうことは避けたい。
同じ基準で見続けることによって、スタッフも何を目指せばいいのか分かりやすくなります。
例えば、
「この部分ができるようになれば、次の段階に進める」
という基準があれば、スタッフ自身も目標を持ちやすいですよね。
誰に評価されるかによって結果が変わるのではなく、何ができるようになったかで評価される。
そういう状態を目指しています。
経営者自身が技術を評価できない場合はどうするか
もちろん、整体院や治療院の経営者が、必ずしも施術資格を持っているとは限りません。
経営者自身が技術評価をできない会社もあると思います。
そういう場合は、技術面の責任者を一人決めるのも一つの方法です。
例えば、ナンバー2のスタッフに技術評価を任せる。
その人が一定の基準に沿って評価する。
そうすれば、評価者による判断のばらつきを減らせます。
ただ、評価する人を一人にすれば、それだけで公平になるわけではありません。
その人自身の好みや考え方が、評価に影響する可能性もあります。
だからこそ、何を見て、どの水準に達したら評価するのかを、できるだけ明確にしておく必要があると思っています。
好き嫌いで評価されていると思われないために
私は、スタッフから、
「社長に気に入られているから評価が高い」
「あの人は社長と仲がいいから昇給した」
と思われるような会社にはしたくありません。
そのためにも、技術面では一定の基準を設け、同じ評価者が判断する形にしています。
弊社のスタッフも、技術評価については、私が定めた水準を超える必要があるということを理解してくれていると感じています。
ただ、ここも今後さらに改善できる部分はあると思っています。
評価基準をより分かりやすくする。
評価した理由を本人に説明する。
できている部分と、次に必要な部分を具体的に伝える。
そういう積み重ねが、公平性への納得につながるのではないでしょうか。
努力を認めることと、結果を評価することは両立できる
スタッフが一生懸命頑張っている。
でも、まだ結果が出ていない。
そういう時、私はその努力を認めます。
以前より成長しているところがあれば、具体的に褒めます。
ただし、努力しているという理由だけで給与や賞与を上げることはしません。
そこは分けて考えています。
そして、結果が出ていないのであれば、どうすれば結果につながるのかを一緒に考え続けます。
経営者として、スタッフの努力を見てあげることは大切です。
でも同時に、会社を継続できる経営をすることも大切です。
努力は言葉で認める。成果は基準に沿って評価する。そして、結果が出るまで成長を支える。
私は今のところ、この考え方を大切にしています。
もちろん、評価制度そのものは、これからも改善していく必要があります。
スタッフが納得して成長を目指せること。
そして、会社としても無理なく続けられること。
その両方を考えながら、仕組みを作っていきたいと思っています。

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