整体院に行くと、
「どこが痛いですか?」
「いつからですか?」
「どんな痛みですか?」
という質問をされることが多いと思います。
もちろん、これらはとても大切な情報です。
ですが、私自身が問診で特に重要視しているのは別の部分なんですよね。
それは過去の病気や手術歴、つまり既往歴です。
既往歴には体の歴史が詰まっている
既往歴がある方の場合、その人の体の歴史が見えてきます。
例えば、
20代である病気を経験した。
30代で手術を受けた。
という方がいたとします。
そうすると私はまず、
「この方は長い期間、この部分に負担がかかりやすかったんだな」
という視点で考えます。
そして実際に体を触りながら、
「今はどういう状態なんだろう」
ということを確認していきます。
面白いことに、過去に問題があった場所とは別のところに負担が集まっているケースも少なくありません。
体は別の場所で補おうとする
例えば手術を受けた場合です。
手術によって症状そのものは改善したかもしれません。
もちろんそれはとても大切なことです。
ただ、体の側からすると、ある意味では人工的な変化でもあります。
すると体は、
「今までと同じ使い方はできないな」
「じゃあ別のところで補おう」
という反応を起こすことがあります。
その結果、何年も経ってから別の場所に負担が現れることもあるんですよね。
ヘルニアや脊柱管狭窄症、変形性関節症などでも、そういった視点で体を見ることがあります。
内臓でも同じことが起こる
これは筋肉や関節だけの話ではありません。
内臓でも似たような考え方をします。
例えば、何らかの理由で肝臓に大きな負担がかかったとします。
すると解毒などの働きに影響が出る可能性があります。
その結果として腸への負担が増えたり、腸内環境の変化につながったりすることも考えられます。
さらに腸の働きに影響が出て、便秘として現れることもあるかもしれません。
もちろん実際には様々な要因が絡み合いますので、一つの原因で決めつけることはできません。
ただ、このような仮説を立てながら体を見ていくんです。
症状が出ている場所が原因とは限らない
体というのは、今まさに負担がかかっている場所のサインを強く出します。
だから患者さん自身も、
「ここが悪いんだ」
と思いやすいんですよね。
ですが、20年、30年前から続いている体の使い方や、過去の病気、手術の影響などは表面に出てこないこともあります。
むしろ隠れてしまうことの方が多いです。
だからこそ問診が大切なんです。
今の症状だけでは見えてこない、その人の体の歴史を知るためです。
問診は原因探しのヒント集め
問診の目的は、単純に症状を確認することではありません。
その方の体に何が起こってきたのか。
どんな経過をたどってきたのか。
そして今の状態につながる大元はどこにあるのか。
そういったヒントを集めるために行っています。
ですので、整体師が過去の病気や手術歴について詳しく聞いてくる時は、単なる雑談ではありません。
その方の体の歴史を知り、より深く体を理解するために聞いていることが多いんですよね。

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