症状だけ見ていると、見落とすことがある

今回は、スタッフから相談があった症例についてのお話です。

患者さんの詳細情報は少し省きますが、
「歩く時に、右の脛の上の方が痛い」
というケースでした。

場所で言うと、
ツボでいう陰陵泉(いんりょうせん)周辺ですね。

歩くのがかなり辛いとのことでした。

こういう時、
新人の頃や経験が浅い頃ほど、
「痛い場所を何とかしよう」
となりやすいです。

もちろんそれは自然なことです。
だって、本人もそこが痛いって言っているんですから。

でも、
痛い場所だけ見ていると、見落とすことがある
んですよね。

目次

情報だけでは、いまいちイメージが湧かなかった

今回、スタッフから情報をもらったんですが、
正直、それだけだと少しイメージが湧きませんでした。

なので、
「ごめん、歩行の動画だけ撮らせてもらって、一緒に見ようか」
という話になりました。

やっぱり、
動きを見るって大事なんですよ。

特に歩行って、
その人の体の使い方がかなり出ます。

歩行を見て、最初に気づいたこと

実際に動画を見ると、
明らかに右足が前に出てきていない
んですよね。

左足は前に出る。
でも、右足が出てこない。

ここがまず一つのヒントでした。

じゃあ、なんで右足が前に出ないんだろう?
と考えます。

その時にまず浮かんだのが、
右股関節の動きの少なさ
です。

股関節の動きが少ないと、
脚って前に出づらいんですよね。

もちろん、
「じゃあなんで股関節が動かないの?」
という話はさらに別にあるんですが、
まずは現状として、
右脚が前に出づらい。

その状態で歩いている。

体は、足りない部分をどこかで補います

ここが大事です。
右脚が前に出づらい。

でも、
歩かなきゃいけない。
生活しなきゃいけない。

となると、
体はどこかで補う
んですよね。

例えば、
左脚を前に出す時。
右脚だけで体を支える瞬間があります。

でも、
右股関節の動きが悪い。

となると、
その負担のかかり方が変わってくる。

その結果として、
脛骨上部へのストレスが強くなっている可能性が高い
という仮説が立ちました。

つまり、
「脛が悪い」
だけじゃない可能性がある、
ということですね。

さらに見ると、骨盤も関係していた

さらに見ていくと、
骨盤の右回旋もありました。

となると、
「なんで骨盤が右回旋してるんだろう?」
って考える必要があります。

ここで終わっちゃダメなんですよ。

体って、
一つの関節だけで完結していないので。

さらに確認すると、肩の動き。

両肩を挙げてもらうと、
右肩がかなり上がりづらい。

こういうところも出てきました。

すると、

「あれ?これ、もっと全体で見た方が良さそうだな」
となるわけです。

こういう時に、
呼吸や胸郭、内臓負担なども含めて考えていく。

例えば、
右肩の可動性や胸郭の状態などから、
肝臓由来の負担が関係している可能性
も視野に入ってきます。

ただ、ここは断定ではありません。

あくまで、
「可能性としてどうか?」
です。

今回、スタッフに伝えたかったこと

今回の症例で、
スタッフに伝えたかったことがあります。

それは、
症状の場所だけを見ない
ということです。

脛が痛い。
だから脛だけ。

ではなくて、
「なんでそこに負担が来た?」
「その前に何がある?」
と考える。

その積み重ねが、
体の見方を深くしてくれます。

そして、
症状が変わらない時に、
違う選択肢を持てる施術者になります。

症状を追いかけるのではなく、
背景を見る。

これは、本当に大事だなと思っています。

ここまで読んで、
何か引っかかるところがあった方へ。

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体の不調や症状について、
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