訪問マッサージを26歳で開業した理由|資金がなくても動けたのは「覚悟」があったから

今回は、私が26歳の時に訪問マッサージを個人で開業した時の話を書いてみようと思います。

当時の私が持っていた資格は、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師です。

そのため、テナントを借りて接骨院を開業するという選択肢もありました。

今であれば、自費の整体院を開業するという選択肢も考えられます。

ただ、当時の私にとって、自費だけで患者さんを集めて経営していくことは、かなりハードルが高いように感じていました。

そこで現実的に考えたのが、接骨院を構えるのか、それとも訪問マッサージという形で開業するのかという二つの選択肢でした。

目次

訪問マッサージを選んだ理由は、開業資金を抑えられたから

私が訪問マッサージを選んだ大きな理由の一つは、正直に言えば、開業に使えるお金があまりなかったからです。

接骨院を開業するとなれば、最初にさまざまな費用が必要になります。

  • テナントの契約費用
  • 毎月の家賃
  • 内装や改装の費用
  • 施術用ベッドや備品
  • 医療機器の購入費やリース代
  • 看板や広告などの集客費用

もちろん、工夫次第では費用を抑えることもできると思います。

ただ、当時の私には、それだけの資金をかけて店舗を構えることが大きなリスクに感じられました。

一方で、訪問マッサージであれば、自分が住んでいる場所を事務所として設定し、患者さんのもとへ伺うための移動手段を用意すれば始められます。

店舗を構える場合と比べれば、初期費用も毎月の固定費もかなり抑えられます。

患者さんがまだ少ない時期でも、大きな家賃を払い続ける必要がない。

当時の私にとって、これは非常に大きなメリットでした。

一人目の子どもを授かった直後だった

そして、私が開業方法を考えていた時には、もう一つ大きな事情がありました。

一人目の子どもを授かったことが分かった直後だったんです。

自分一人の生活だけを考えるのであれば、多少大きなリスクを取る選択もできたかもしれません。

仮に失敗しても、自分一人が困るだけであれば、もう一度働き直せばいいと考えられたと思います。

もちろん、自分だけなら失敗してもいいということではありません。

ただ、子どもが生まれると分かっている状況では、失敗した時に困るのは自分だけではありません。

これから家族を養っていかなければならない。

そう考えると、大きな借金をしてテナントを借り、最初から多くの固定費を抱える判断はできませんでした。

だから私は、なるべく初期費用と固定費を抑えられる訪問マッサージという形を選びました。

今振り返ってみても、その時の自分の状況に合った選択だったと思っています。

開業しただけでは、すぐに収入は生まれない

当然ですが、訪問マッサージで開業したからといって、翌日から患者さんがたくさん増えるわけではありません。

開業当初は患者さんもほとんどいませんでした。

収入が安定するまでには、ある程度の時間がかかります。

しかし、子どもが生まれることも分かっていましたから、収入が増えるまでゆっくり待っている余裕もありませんでした。

そこで私は、近くの接骨院でアルバイトをさせていただきながら、自分の訪問マッサージ事業を進める形を選びました。

アルバイトで最低限の収入を確保しながら、空いている時間に営業へ行き、患者さんが増えてきたら訪問する。

最初から訪問マッサージ一本にして収入がなくなるリスクを避けながら、自分の事業を少しずつ育てていくという意味では、現実的な方法だったと思います。

ケアマネジャーの事業所へ自分で営業に行った

訪問マッサージを始めたからといって、こちらから何もしなければ患者さんには知ってもらえません。

そこで私は、自分でケアマネジャーの方がいる事業所へ営業に行きました。

訪問マッサージというサービスがあること。

どのような方が対象になるのか。

私がどのような資格を持っているのか。

どのような考えで患者さんと関わっているのか。

そういったことを、一つひとつ説明していきました。

もともと営業が得意だったわけではありません。

最初から上手に話せたわけでもありません。

それでも、自分が動かなければ患者さんには出会えません。

だから、とにかく自分で足を運びました。

5年契約のホームページを作り、ブログも書き続けた

当時は、ホームページからの集客にもかなり力を入れていました。

そのホームページは、制作会社と5年契約を結んで作ったものでした。

今振り返ると、必ずしも一番良い契約だったとは思っていません。

ただ、その時の私は、契約したからには何とかホームページを活用しなければならないと考えていました。

ブログを書けばSEOが上がり、検索から患者さんに見つけてもらえる。

そう聞いて、自宅兼事務所でひたすらブログを書いていました。

今のようにAIを使って文章を作れる時代でもありません。

SEOについて詳しい知識があったわけでもありません。

それでも、とにかく自分にできることは何でもやろうと思っていました。

  • ケアマネジャーの事業所へ営業に行く
  • ホームページを更新する
  • ブログを書く
  • アルバイトをしながら患者さんの訪問へ行く

今思えば、効率の良いやり方ばかりではなかったと思います。

ただ、開業当初の私に必要だったのは、最初から完璧な戦略を立てることではありませんでした。

まず動いてみて、その中で何がうまくいくのかを考え、少しずつ修正していくことだったんです。

うまくいった一番の理由は、切羽詰まっていたこと

なぜ開業した訪問マッサージを、少しずつ軌道に乗せることができたのか。

今振り返ってみると、特別な才能があったからではないと思っています。

営業が上手だったわけではありません。

最初から経営の知識が豊富だったわけでもありません。

ホームページやSEOに詳しかったわけでもありません。

一番大きかったのは、もうやるしかない状況だったことだと思います。

子どもが生まれる。

これから家族を養っていかなければならない。

訪問マッサージで開業すると決めた以上、何とかして収入を作らなければならない。

その切羽詰まった状況が、私を動かしてくれました。

自分一人だけであれば、少しうまくいかない時に、仕方がなかったと諦めていた可能性もあります。

ですが、子どもが生まれると分かっていたため、簡単には諦められませんでした。

どうすれば患者さんに知ってもらえるのか。

どうすれば仕事を増やせるのか。

自分にできることは他にないのか。

常に考え、思いついたことをすぐ行動に移していました。

覚悟があったから、アイデアを行動に移せた

開業前は、準備が整ってから始めたいと思う方も多いと思います。

もう少し勉強してから。

もう少し貯金が増えてから。

もう少し自信がついてから。

もちろん、最低限の準備は必要です。

制度や必要な手続きを理解することも必要ですし、収支を考えずに始めるのは危険です。

ただ、どこまで準備しても、不安が完全になくなることはありません。

実際に開業してみなければ分からないことも、たくさんあります。

私の場合は、先に覚悟を決めたことで、必要なアイデアが後から出てきました。

いきなり訪問マッサージ一本にせず、アルバイトをしながら始めればいい。

事務所を借りず、自宅を事務所にすればいい。

患者さんがいないのであれば、自分で営業へ行けばいい。

ホームページを作ったのであれば、ブログを書いて検索から知ってもらえばいい。

一つひとつを見れば、特別なアイデアではないかもしれません。

ただ、本気で何とかしようと思っていたからこそ、思いついただけで終わらず、すぐに行動へ移すことができました。

自分を追い込むことと、無謀に始めることは違う

ここで誤解してほしくないのは、何も考えずに開業した方がいいという話ではありません。

大きな借金をして、勢いだけで始めることを勧めているわけではありません。

私自身も、お金がなかったからこそ、固定費を抑えられる訪問マッサージを選びました。

いきなり仕事を一本化せず、アルバイトをしながら始めました。

リスクをできるだけ小さくした上で、自分が行動せざるを得ない状況を作ったんです。

私が考える「自分を追い込む」というのは、無謀な賭けをすることではありません。

「いつかやろう」と先送りできない環境を、自分で作ることです。

  • 開業する日を先に決める
  • 毎週何件営業へ行くかを決める
  • ブログを何本書くかを決める
  • 一定期間で達成する目標を決める
  • 生活費を確保しながら副業やアルバイトと並行する

失敗した時に生活が完全に破綻しないようにしながらも、簡単には逃げられない仕組みを作る。

それも、開業する時には一つの方法だと思っています。

訪問マッサージ開業で一番大切だったのは「覚悟」

訪問マッサージは、接骨院や整体院のように店舗を構える業態と比べれば、比較的少ない資金で始めやすい仕事です。

ただ、資金が少なくて済むからといって、簡単に成功できるわけではありません。

患者さんに知っていただくための営業。

ケアマネジャーや介護事業所との信頼関係。

保険制度や必要書類への理解。

患者さん一人ひとりへの誠実な対応。

開業後も学び続け、改善を続けること。

必要なことはたくさんあります。

そして、それらを一つずつ続けるために必要になるのが、最後は覚悟なのだと思います。

開業したからには、自分で考える。

思いついたことを、すぐに行動へ移す。

うまくいかなければ、別の方法を考える。

当時の私は、子どもが生まれるという状況に背中を押されました。

決して余裕のある開業ではありませんでした。

むしろ、余裕がなかったからこそ、必死に考え、すぐに動けたのだと思います。

訪問マッサージで開業するために、資金や知識はもちろん必要です。

ただ、私自身の経験から言えば、それ以上に大切だったのは、自分で徹底的にやると決める覚悟でした。

その覚悟が、必要なアイデアを生み、行動する力を与えてくれたのだと、今でも思っています。

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