患者さんからすると、
「原因はこれです」
「ここを治せば良くなります」
と断言してもらえた方が安心すると思います。
実際、そのお気持ちはよくわかります。
原因がはっきりしていれば、不安も少なくなりますし、ゴールも見えやすくなりますからね。
ですが、整体の現場で長く患者さんの体を見ていると、そう簡単に断定できないケースがたくさんあるんです。
知識が少ないほど断定しやすい
これは少し意外かもしれませんが、
知識や経験が少ない人ほど断定しやすい傾向があります。
例えば腰痛。
「腰が痛いなら腰が原因だろう」
「骨盤が歪んでいるからだろう」
「股関節が硬いからだろう」
というように、一つの答えにたどり着きやすいんですよね。
もちろん、それが当たっていることもあります。
ですが実際には、体はそこまで単純ではありません。
経験が増えるほど断定できなくなる
経験を積んでいくと、不思議なことが起こります。
「これは間違いなくここが原因だ」
と思って施術をしたのに、思ったような結果にならなかった。
逆に、全く別の場所にアプローチしたら改善した。
そんな経験を何度も積むんですよね。
すると自然と、
「おそらくここが関係していると思う」
「ただ他にも可能性はある」
という考え方になっていきます。
それは自信がないからではありません。
むしろその逆です。
経験してきた症例が多いからこそ、体の複雑さを知っているんです。
本当の原因は経過を見ないとわからないこともある
もちろん、中には非常にわかりやすいケースもあります。
誰が見ても、ここが原因だろうなという症例も存在します。
ですが難しい症状や長年続いている不調の場合は、実際に経過を見てみないとわからないことも多いんですよね。
施術をしてどう変化したのか。
体はどう反応したのか。
その結果を見て、さらに仮説を修正していく。
そうやって少しずつ原因に近づいていくことも珍しくありません。
私が信頼する整体師の特徴
個人的には、何でも断定する整体師よりも、いろいろな可能性を考えられる整体師の方が信頼できます。
「こういう可能性がありますね」
「こちらも関係しているかもしれません」
「まずはこの方向で確認してみましょう」
そんなふうに話してくれる先生の方が誠実だなと感じます。
患者さんからすると、少し回りくどく感じるかもしれません。
ですが、それはごまかしているわけではなく、本当に体を真剣に見ているからこその姿勢なんですよね。
体はそんなに単純ではありません
整体は血液検査や画像診断のように、誰が見ても同じ答えが出る世界ではありません。
もちろん検査結果を参考にすることはありますが、それだけでは説明できない症状も数多くあります。
だからこそ大切なのは、最初から答えを決めつけることではなく、体の変化を見ながら可能性を探り続けることです。
経験のある整体師ほど、いろいろな可能性を考える。
それは優柔不断だからではありません。
体の複雑さを知っているからこそ、簡単には断定しないのです。

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