患者さんの訴えを鵜呑みにしない理由|“違和感”がヒントになる

以前、
「患者さんの訴えを鵜呑みにしすぎない方がいい」
という内容を書きました。

今回は、その理由をもう少し深く掘り下げます。

目次

主訴と体の状態が一致しないことは普通にある

例えば、
「腰が痛い」と訴えている方。

実際に触ってみると、

・筋肉の緊張がそこまで強くない
・関節の制限もそこまで強くない

こういうケース、ありますよね。

このとき、

「おかしいな」

って感じると思います。

その違和感、かなり大事です。

痛み=筋緊張ではない

よくあるのが、
「痛み=筋肉が硬い」
という捉え方。

もちろんそれも一つですが、
それだけではありません。

例えば、
血液の循環が落ちているだけでも痛みは出ます。

この場合、
筋緊張はそこまで強く出ないことも多いです。

だから、
「触った感じと症状が合わない」
というズレが生まれます。

その違和感は「間違い」ではない

このズレを感じたときに、

自分の触診が悪いのかな
見落としているのかな

と思う方も多いと思います。

もちろんそれもゼロではないですが、
それだけではありません。

その違和感は、むしろ正しいことが多いです。

なぜなら、
体はそんなに単純じゃないからです。

局所に原因がないケース

このような場合、
腰に原因がないケースがほとんど
です。

例えば、

・胸郭が引き下がっている
・股関節の動きが少ない
・仙腸関節が固まっている

こういった要素が積み重なって、
結果として腰に負担が出ている。

つまり、
腰は結果であって原因ではない。

鵜呑みにすると視野が狭くなる

ここで、
患者さんの訴えをそのまま信じてしまうとどうなるか。

「腰が痛い」
→ 腰だけをひたすら施術する

という流れになります。

結果として、
一生懸命やっているのに変わらない
患者さんもセラピストも納得できない

という状態になりやすいです。

違和感を感じたときこそ全身を見る

だからこそ、
違和感を感じたときがチャンス
です。

「ここじゃないかもしれない」

そう思えたなら、
そこから全身を見ていきます。

上(胸郭・頚椎)
下(股関節・足関節)
体幹(骨盤・仙腸関節)

このあたりを丁寧に見ていくと、

「あ、ここか」

というポイントが見えてきます。

結果的に主訴が変わる

面白いのが、
原因にアプローチすると、
結果として主訴が変わる
ことです。

腰を触っていないのに、
腰が楽になる。

こういうケース、かなりあります。

最後に

患者さんの訴えは、もちろん大事です。

ただしそれは、

「ヒント」であって「答え」ではない

ということです。

そして、
触って違和感を感じたとき。

その感覚は、
今までの経験が積み上がったもの
です。

なので、
その感覚は疑うよりも、
一度信じて広げてみてください。

そこから見えるものが、
臨床の質を一段引き上げてくれます。

ここまで読んで、
何か引っかかるところがあった方へ。

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整体院・訪問マッサージ・鍼灸院などの現場で感じてきたことをもとに、
体の不調や症状について、
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