今回は、同業の方に向けた内容です。
患者さんが
「ここが痛いです」
と訴えたとき。
もちろん、その言葉は大切です。
ですが、
その訴えを、そのまま鵜呑みにしすぎるのは少し危険です。
痛い場所と原因の場所は違うことがある
患者さんが感じている痛みは、
あくまで「結果」として出ているものです。
そこに痛みがある。
これは事実です。
ただ、
なぜそこに痛みが出ているのか。
そこまで見るのが、施術者の仕事だと思っています。
スタッフと練習した話
先日、私自身が左腰を痛めていたので、
スタッフと練習をしました。
内容はシンプルです。
「痛いところがあります。全身を触って当ててください」
というものです。
あえて、どこが痛いかは伝えませんでした。
結果としては、残念ながら不正解でした。
ただ、この練習でかなり大事なことが見えました。
体幹だけで判断してしまう
一人のスタッフは、
体幹だけを触って判断しました。
特にルールを決めていたわけではありません。
全身を見ていい状態です。
にもかかわらず、
体幹だけを見て答えを出してしまった。
これは、少しもったいないです。
痛みが腰に出ているとしても、
腰だけで完結しているとは限りません。
本当に体を探ろうとしているか。
全身から情報を拾おうとしているか。
そこが問われる場面だったと思います。
全身を触っても、まだ足りないことがある
もう一人のスタッフは、
全身を触っていました。
そこは良かったです。
ただ、答えは右腰でした。
実際には左腰です。
腰だけを触っていれば、
右か左、どちらかに違和感があることは分かるかもしれません。
ですが、
右なのか、左なのか。
そこを判断するには、
腰以外の情報が必要になります。
足には必ずヒントが出る
腰の痛みを見るとき、
下肢の状態はかなり重要です。
股関節。
膝。
足首。
足部。
どこに負担が逃げているのか。
どこで支え方が変わっているのか。
痛みに伴った所見は、
必ずどこかに隠れています。
それを探れるかどうか。
ここが観察力の差になります。
患者さんの言葉は入口でしかない
患者さんの訴えは大切です。
でも、それは入口です。
「ここが痛い」
と聞いた時点で、
そこだけを見るのではなく、
なぜそこに痛みが出ているのか。
他の場所はどう関係しているのか。
そう考える必要があります。
施術者側の姿勢が出る
全身を見ようとするか。
痛い場所だけで判断するか。
これは技術以前に、
体に対する姿勢の問題でもあります。
探ろうとする気持ちがあるか。
仮説を持って触れているか。
情報を拾いに行っているか。
そこが変わると、
同じ練習でも得られるものは全く変わります。
最後に
患者さんの訴えを聞くことは大切です。
ただし、
訴えをそのまま答えにしてしまうと、
見落とすものが増えます。
痛みは結果です。
その結果に至るまでに、
体の中では必ず何かが起きています。
そこを探れる施術者でありたいですね。

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