肝臓の重要な働き(施術家が押さえるべき10の視点)

肝臓というと、
解毒やお酒の臓器、というイメージが強いかもしれません。

ただ、臨床で体を見ていくと、
肝臓はそれ以上に、全身状態に深く関わっている臓器だと感じます。

目次

① 解毒・代謝(デトックス機能)

肝臓の最も重要な役割のひとつが、解毒と代謝です。

アルコール、薬物、食品添加物、ホルモン代謝産物、老廃物。
これらを無毒化・分解し、体外へ排出しやすくします。

肝臓が疲れてくると、
だるさ、眠気、頭の重さ、肩や首のこり、
朝スッキリ起きられないといった、原因がはっきりしない不調が増えてきます。

② 血液の貯蔵と循環の調整

肝臓は、体の中の血液の貯蔵庫でもあります。

必要なときには血液を放出し、
余分なときには溜めておく。
循環を陰で調整している存在です。

肝機能が落ちると血流調整がうまくいかず、
のぼせと冷えが同時に起きるような状態になります。

これは、更年期症状や自律神経の乱れとも直結します。

③ 糖代謝(血糖コントロール)

肝臓は、グルコースをグリコーゲンとして貯蔵し、
必要に応じて血中へ放出する役割を担っています。

血糖を一定に保つ、非常に重要な働きです。

この機能が乱れると、
イライラ、甘いものへの欲求、食後の眠気、集中力低下が起こりやすくなります。

こうした状態では、肝臓と自律神経の疲れを疑います。

④ 脂質代謝

肝臓は、脂肪酸の合成と分解、
コレステロールの調整、
中性脂肪の処理にも関わっています。

脂質代謝が落ちると、
内臓脂肪や脂肪肝、体が重い感覚が出やすくなります。

これは、骨盤内循環の悪化とも連動しやすいポイントです。

⑤ タンパク質代謝(体を作る材料供給)

肝臓は、アルブミンの合成や凝固因子の産生、
免疫関連タンパクの生成も行っています。

この機能が低下すると、
むくみ、回復力の低下、疲れが抜けない状態が続きます。

筋緊張が取れにくくなり、
施術効果が持続しにくい体になっていることも多いです。

⑥ ホルモン代謝と調整

女性ホルモン、副腎ホルモン、甲状腺ホルモン。
肝臓は、不要になったホルモンを分解する役割を担っています。

更年期症状が強い方の場合、
ホルモンが出ていないのではなく、
肝臓で処理しきれていないケースも少なくありません。

⑦ ビリルビン代謝と胆汁生成

肝臓は、赤血球の老廃物を処理し、
胆汁として排出します。

胆汁は消化を助ける重要な要素です。

胆汁分泌が低下すると、
消化不良、胃もたれ、食後の不快感が出やすくなります。

右肩や右背部に張りが出やすいのも、この影響です。

⑧ 免疫機能への関与

肝臓には、クッパー細胞と呼ばれる免疫細胞が存在し、
腸から流入した毒素や異物の処理を行っています。

肝臓が疲れていると、
風邪をひきやすい、炎症が長引く、
アレルギー反応が強くなるといった傾向が見られます。

腸と肝臓の連動が乱れているサインでもあります。

⑨ 体温と代謝熱の産生

肝臓は、体内で発生する代謝熱の大きな供給源です。

冷え、手足の温度差、夕方の強い疲労感がある場合、
肝臓の代謝力低下を疑います。

⑩ 自律神経との密接な関係

肝臓は、交感神経の影響を強く受ける臓器です。

ストレス、緊張、怒り、我慢。
これらは、ダイレクトに肝臓へ負担として現れます。

ストレス過多になると、
肝緊張 → 横隔膜・肋骨・胸椎の硬さ → 呼吸の浅さ → 自律神経の悪循環
という流れが生まれやすくなります。

施術家としてのまとめ視点

肝臓は、単なる内臓ではありません。

循環の調整役であり、
感情ストレスの受け皿であり、
ホルモンと代謝の交差点であり、
自律神経と姿勢をつなぐ臓器です。

肩こり、頭痛、イライラ、更年期症状、呼吸の浅さ、右側の不調。

こうした症状を診るとき、
「肝臓、今どれくらい頑張っているかな?」
と一度立ち止まって考える視点が、臨床を一段深くします。

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