プロフィール

はじめに

どこか体に不調を感じるとき、不安になります。ただ、不安に感じるのはその家族、仲の良い友達も一緒です。
私は、そんな思いをたくさん経験してきた家族と人生を共にしてきました。
このページでは、私が「なぜ、からだと向き合う仕事をしているのか」を、人生の原点からお伝えします。


原点は「家族の病気」

私は1987年、東京都品川区で生まれました。
その直後、父が腎臓がんを患い、腎臓を片方摘出する手術を受けました。
当時の記憶はありませんが、のちに父親は「あのときは死ぬ訳にはいかないと思っていた」と語っていました。

5歳のとき、当時8歳だった姉が朝起きると、両目がひどい寄り目になっていました。両親は「これはただ事ではない」と感じ、すぐに大きい病院に連れていき、即日入院。脳腫瘍と診断されました。手術を受け、放射線治療の末、無事退院したものの、両親が姉に自宅で注射を打ち続ける日々。姉は毎回、痛みに耐えながら涙をこぼしていました。

7歳のときには、11歳の兄の目が真っ黄色になり、即受診、即入院。劇症肝炎を発症。再生不良性貧血も併発し、1ヶ月間無菌室で過ごすことになりました。病院で死を間近に感じている兄、大泣きしている両親の姿、自宅でよくケンカをしている両親の姿を私はずっと見ていました。

物心ついた頃から「病気」は私にとって身近なもので、怖くて、悲しくて、けれども向き合わざるを得ないものでした。
そして、母は私が17歳の時に乳がんを患います。
気付けば、私は子ども時代のほとんどを「家族の誰かが闘病している」中で過ごしていました。


医療への疑問と、見えない恐怖

特に記憶に強く残っているのは、兄のことです。
みるみる弱っていく兄の姿を見て、父親は決断します。入院中にもかかわらず、投薬をすべて中止させました。その後、漢方のみで改善に向かいました。
その姿を目の当たりにした時、私は医者という職業、そして薬という存在に対して、強い恐怖を感じました。

「間違いでは済まされない」「薬の副作用は人を死に追いやる」

家族の命がかかった体験は、私の中に深い問いを残しました。
それは、ただ『理論上で治療』をするだけの世界ではなく、『個人を考え抜く』必要があると、子どもながらに感じていたのかもしれません。


手で施す道を選んだ理由

それでも私は「日常生活を満足に過ごせない方を助けたい」という思いから、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師という道を選びました。
なぜなら、『手』による施術という技術が、薬や手術に頼らない選択肢を与えられると思ったからです。

その中で、ある出来事が転機になりました。

猫背で来院された方に対して、私は何気なくこう言いました。
「その姿勢だと、心臓に負担が掛かってしまいますね。」

今思えば、当時の私は「姿勢と内臓の関係」など全く考えていませんでした。
ただ、なぜかその時『心臓』という言葉が自然と口から出てきたのです。
その患者さんは、実際に心臓の疾患を抱えていました。

私の中で「からだとは何か?」という探究が始まったのは、その瞬間からでした。


私が信じていること

多くの施術では骨格・筋肉・姿勢のみにアプローチします。
でも私は、「なぜその姿勢が歪んだのか?」という問いを、さらに深く掘り下げています。

姿勢の歪みの背景には、内臓の疲労やストレス、さらにはその人の生き方や感情が関係していると考えています。
人体にとっての第一優先は『生きること』。
だからこそ、人は無意識に内臓を守ろうとして姿勢を変え、筋肉が緊張し、不調が表に出てくるのです。

私の目標は『ゴッドハンド』になることではありません。
『誠実で改善に導ける組織を創る』

『日常生活で困っている方に求めて頂ける集団』
『施術者一人ひとりが安心して技術を磨ける環境を創る』

それが、私がこの仕事を続けている理由です。


最後に

私の経験や考えが誰か一人の『気付き』に繋がれば嬉しく思います。
からだや仕事に悩んだとき、ここに立ち寄れば何かヒントが得られる、
そんな場所を目指して、これからも発信していきます。


🌿 川口康次郎

国家資格である柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師を取得後、
整骨院・整形外科・訪問マッサージなど多様な臨床現場で経験を積む。
これまでに担当した施術は延べ50,000件以上にのぼる。

2014年、訪問専門の「ほたる鍼灸マッサージ」を開設。
寝たきり・歩行困難・難病など、通院が困難な高齢者や障がいを持つ方を対象に、
在宅での施術サービスを提供している。

現場での経験をもとに『筋肉・骨格・姿勢・内臓・呼吸・神経の相関関係』に着目した独自の施術理論、診立てを体系化。現在は臨床と並行して、施術者の育成・組織づくり・理念経営の実践にも取り組む。
将来的には、セミナー・コンサルティング・スクール事業などを通じて、
再現性ある技術と考え方を次世代に広めることを目指している。