症状は悪ではない|整体から考える「体の声」と向き合う重要性

整体院には、腰痛や肩こり、しびれ、膝の痛みなど、いわゆる 『体の痛み』 を抱えて来院される方が多くいらっしゃいます。
ですが実際には、それだけではありません。

私たちは施術の現場で、以下のような幅広い症状にも向き合ってきました。

  • 胃のムカムカ・逆流性食道炎・謎の嘔吐
  • 便秘や下痢、腹部に張りがある
  • 頭痛・群発性頭痛・めまい
  • 動悸・息切れ・胸痛
  • 自律神経失調症・免疫力の低下
  • 鼠径ヘルニア・側湾症
  • 月経不順・不妊症・更年期障害
  • パーキンソン病など神経系の問題

一見すると整体とは関係なさそうに見える症状もありますが、ありがたいことに多くの症例と向き合わせていただき、改善のサポートをしてきました。

■ 「症状は悪いもの」だけではない

症状=悪者 と捉えてしまいます。
たしかに、痛みや不調が続けば辛いですし、「早く治したい」と思うのは当然です。
私自身もアトピー体質で、痒みが止まらない苦しさをよく知っていますし、
高校生の時にぎっくり腰をしたときにはたまらなく痛かったです。

ですが、ここで一つハッキリお伝えしたいのは、

症状は体の異常ではなく、体の反応だということです。

わかりやすい例で言えば、咳や鼻水。
あれは体がウイルスや異物を外へ出そうとして、必死に働いている反応です。

体は異常が起こっているからこそ「無理しないでね」とメッセージを出しています。

■ 側湾症・鼠径ヘルニア・パーキンソン病など「体の歴史」

側湾症、鼠径ヘルニア、パーキンソン病、自律神経の乱れなどは、ある日突然起こるわけではありません。
生活習慣、姿勢、体の使い方、内臓の状態、ストレス、ホルモンバランス……
あらゆる要素が長い時間をかけて少しずつ積み重なった結果として現れています。

つまり、症状は「体の歴史の結果」なのです。

一般的な肩こり腰痛だってそうです。何か急激な動きで痛めた、日頃から酷使する動きを繰り返ししている、でなければ、基本的には今までの生活習慣、内臓の疲労の蓄積から起こっています。

だから、安易に「症状さえ消えてくれればいい」という考えで対症療法だけで抑えてしまうのはおすすめしません。
それは問題を先送りにしているだけで、時間が経てばより大きな問題として戻ってきます。

■ 整体の役割は「症状を消すこと」だけではない

整体の本質は、単に痛みをゼロにすることではありません。
大切なのは、症状が出ている理由(根本原因)を見つけることです。

構造的な歪み、内臓の疲労、自律神経の乱れ、心理的ストレス、
これらが複雑に絡み合った結果として、体は症状という形でメッセージを出しています。

整体を通じて、体が本来持っている自然治癒力を引き出し、
体の声を丁寧に読み解くことこそ、本当の意味での健康への道です。

■ まとめ|症状は「体の味方」。体の声に耳を傾けることから始めましょう

  • 症状は「悪者」ではなく、体が出している SOSのサイン
  • 症状を抑え込むのではなく、原因を知ることが大切
  • 整体は症状を消すのではなく、体の本質にアプローチする方法
  • 未病予防には、症状の意味を理解する視点が必要

体はいつもあなたを守ろうとしています。
だからこそ、症状を敵として扱うのではなく、味方の声として受け取ってあげてください。

あなたが「あなたらしく生きる」ために、体と向き合う時間を大切にしていきましょう。


ここまで読んで、
「症状って、
 いきなり悪い状態になるわけじゃないのかもしれない」
と感じた方もいると思います。

体の状態を
白か黒かで判断するのではなく、
もう少し幅をもって捉えてみたい方は、
次の記事も参考になるはずです。

▶ 「健康」と「病気」の間にあるもの
https://www.kawaguchi-kojiro.com/「健康」と「病気」の間にあるもの-〜未病という/

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