「資格も取った。経験も積んだ。技術にも自信がある。」
それなのに、開業して半年経っても思ったより患者さんが来ない。リピートが続かない。
そう悩む方は少なくありません。
私は訪問鍼灸マッサージ事業を10年以上続けてきました。
これまで5万件以上の施術を通じて、同業者からの相談も多く受けてきましたが、
うまくいかない治療家には、ある共通点が見られます。
今回はそんな開業初期のつまずきやすいポイントを3つ、私自身の経験も交えてお伝えします。
もしあなたが今、不安や焦りを感じているなら、ヒントになるかもしれません。
1. 施術だけやっていればいいと思っている
これはかなり多いです。
雇われ時代は、施術に集中していればよかったかもしれません。
でも、開業した瞬間からあなたは経営者です。
例えるなら、どこかの飲食店に行って、
料理がいくら美味しくても接客が無愛想だったら…ちょっと嫌ですよね。
- 初対面の患者さんに、元気な挨拶はしていますか?
- 会話中、時折ニッコリ笑えてますか?
- 本気で「この人の生活を良くしたい」と思って提案していますか?
そして、患者さんが本当に求めているのは、
その場での施術だけではありません。
実際に私が臨床で求められてきたのは、例えばこんなことでした:
- 今後の生活で気をつけた方が良いことのアドバイス
- 自分でできるセルフケアの方法
- 不安を感じない雰囲気づくり
- なんとなく元気になれる時間
- 誰かに「頑張ってますね」と言ってもらえる一言
あなたの施術に、それらは含まれていますか?
技術がどれほど高くても、「人」としての関わりが薄ければ、選ばれ続けるのは難しい時代です。
2. お金に目が向きすぎて、患者さんに「バレている」
これも開業初期によくあること。
もちろん、経営なので「売り上げ」は大事です。
でも、それが前に出すぎると、患者さんに必ず伝わります。
患者さんのような方々は、社会を10年以上続けている方ばかりです。
社会の場であなたよりもはるかに多くの場数を踏んでいます。
こちらの「焦り」や「不安」を、びっくりするくらい敏感に察知します。
「この人、売り込みに必死だな…」
「なんとなく落ち着かないな…」
そんな空気を感じ取られたら、リピートには繋がりません。
私も経験があります。
オープン直後、思ったより集客できず不安になったとき、
「なんとか継続してもらわないと…」という気持ちが前に出てしまい、
結果的に信頼を失ってしまったことがありました。
「このサプリを売って少しでも利益を上げないと!」
と思って、セールストークを行い、
売れないし、離脱してしまった経験もあります。
今目の前にいる患者さんに100%集中する。
これが、実は売り上げを安定させる一番の近道です。
3. 売り上げが落ちた時、「どうしていいか分からなくなる」
誰でも最初は勢いがあります。
でも、うまくいかない時にどう動くか、ここが最大の分かれ道です。
特に、雇われから独立した人が最初にぶつかる壁。
それは…
「売り上げがなくても、もう誰も助けてくれない」という現実
空いた時間、何をしていますか?
ただ待っていませんか?
「SNSは苦手」「文章書けない」「チラシ配るの恥ずかしい」と言って、
何もしなければ、院は潰れるしかありません。
言葉は厳しくなりますが、
あなたが自分の気持ちを優先しすぎると、経営は成り立ちません。
「自分の気持ち」<「患者さんが喜ぶことをする」
こうなっていないと、
気づいたら借金だけが残り、また雇われに戻る人生が待っています。
まとめ:技術は「スタートライン」であって、「ゴール」ではない
あなたが独立開業したのは、
「困っている人のために、もっと良いサービスを提供したい」
そんな熱い想いがあったからではないでしょうか。
だったら、その想いを「行動」に変えるしかありません。
- 声を届ける
- 発信する
- 話しかける
- 提案する
- 喜ばれる工夫を続ける
それが『経営者としてのあなた』に必要なことです。
私のブログでは、これからも現場のリアルな話や、
経営に役立つ考え方を発信していきます。
良かったらまた、見に来てください。


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