一般的なマッサージとは違って、あなたはセミナーや勉強会に積極的に参加し、整体技術を磨こうと励んでいることでしょう。
でも現場では、患者さんから「普通のマッサージしてよ」と言われたり、収入面で不安を感じたりすることもあるかもしれません。
そんなあなたに、私の実体験をもとにお話しします。
第1の関門:仰向けの患者に対して施術できない問題
10年前の私も、独立して「マッサージ+姿勢調整」のスタイルで施術していました。
しかし、私が当時開業したスタイルは『訪問マッサージ』、高齢者や寝たきりの方に、ほとんど効果が出せませんでした。
「これはまずい。他と差別化できていない。将来潰れるかもしれない」
そう思って、150万円をかけて勉強会に参加。技術と考え方を学びました。
けれど、その技術は体位変換することが前提。寝たきりの方にうつ伏せは無理。
そこで私は独自に、仰臥位(仰向け)での診立てを確立しました。
これは「患者様を良くしたい!」という情熱。
そして「良くするんだ」と自分の中で決めていたからできたことです。
第2の関門:新しい技術に固執しすぎてしまう
新しい技術を学ぶと、それを使って結果を出したくなりますよね。特に学び始めたばかりの頃は。
でも、新しい技術はまだ未熟。結果が出にくい。
それでもうまくいったときの快感が忘れられないから、どんどん固執していく。
患者様からしたら…たまったもんじゃありませんよね。
あなたなら、どうしますか?
- 新しい技術は諦める
- 新しい技術に固執する
- 間をとる
10年前の私は「固執する」を選びました。個人経営だから、すべて自分の責任でやれる。その覚悟がありました。
でも、覚悟がないならやめたほうがいい。
覚悟がないと「患者が悪い」と考えがち。「この人はこの技術の価値が分かっていない」と患者様を否定してしまう。
そうなったら、技術以前に人間性が歪みますよ。
ちなみに今の私は、「間をとる」選択をしています。
仰向けの診立てが確立したおかげで、マッサージの良さも再認識できるようになりました。
俯瞰して判断できる視点が身についたからこそ、できることです。当時だったら全然無理(笑)
第3の関門:施術環境の制約
これは私は当てはまりませんでしたが、もしあなたが組織に属しているのなら注意が必要です。
例えば「〇〇マッサージ」と書かれた看板の店舗に来院される方は、
「マッサージ受けたい」と思っていますよね?
別の例えにしましょう。
「ハンバーグ」を注文したのに、「絶対こっちの方が美味しいからこれ食え!」ってカルボナーラが出てきたら、「なんでやねん!」って大声で言ってしまうと思うんです。 多分勝手に手でツッコミもいれてると思うんです。
自分が責任を100%負える環境ならやればいい。
でも、組織に属していて勝手にやるのは違います。
トラブルが起きたとき、それはあなたの責任。
その責任、あなたは背負えますか?
だからこそ、必ず上司やオーナーに相談しましょう。
結論:一番大切なのは「覚悟」
どんなに技術を磨いても、覚悟がなければブレます。
クレームが来たとき、「これでいいのかな…」と迷いが出る。
そのとき、芯を持ち続けられるか。
それが将来を左右します。
理想像に近づくために、今あなたが下す選択はきっと大きな意味を持ちます。
その全責任は、あなた自身にある。
でも、それが自由であり、挑戦できる証でもある。
どんな選択をしても、あなたに私が言いたいことは
「それだけ患者様のことを考えての決断だったんだね。素晴らしい。きっとこれからいいことあるよ!」


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