坐骨神経痛とは?しびれの正体と整体で見る重要ポイント|症状の段階と考え方

坐骨神経痛について|しびれの正体と整体で見る重要ポイント

「坐骨神経痛」と聞くと、
腰椎椎間板ヘルニアすべり症といった診断名を思い浮かべる方も多いと思います。

実際、病院で「坐骨神経痛ですね」と言われ、
お尻から太ももの裏、ふくらはぎ、足先にかけてのしびれに悩まされている方はとても多いです。

今回は、
「坐骨神経痛ってそもそもどんな状態なのか?」
「なんか足がじんじんするけど、これって坐骨神経痛?」
「整体ではどこを重要視しているのか?」
このあたりを、できるだけ分かりやすくお話しします。


目次

坐骨神経痛とはどんな症状?

坐骨神経痛とは、病名というより症状の総称です。

坐骨神経は、
腰からお尻、太ももの裏、ふくらはぎ、足先まで伸びている、体の中でもっとも太く長い神経です。

この神経のどこかが圧迫・刺激されることで、

  • しびれ
  • ビリビリする感覚
  • ジンジンする違和感
  • 痛み

といった症状が、神経に沿って出てきます。

イメージしやすい例:正座のしびれ

一番分かりやすい例は、正座です。

ある程度の時間、正座をしていると、
足がジンジン、ビリビリしてきますよね。

あれは、足が圧迫されることで神経まで圧迫され、
しびれという感覚が起きている状態です。

坐骨神経痛も、基本的な考え方はこれと似ています。

違いは、
圧迫が一時的か、慢性的か
圧迫されている場所がどこか
という点です。


整体で重要になる「どこで神経が圧迫されているか」

坐骨神経痛の方を整体でみる際、私たちがまず考えるのは、

「この神経は、どこで圧迫されているのか?」

腰なのか?
お尻なのか?
太ももなのか?
あるいは複数箇所なのか?

ここが非常に重要です。

同じ「坐骨神経痛」という言葉でも、
圧迫されている場所が違えば、体の状態も、必要な整体の内容も変わってきます。


症状が出てからの「期間」もとても大切

もうひとつ、整体を行う上で大切にしているのが、
症状が出てからどれくらい経っているかです。

ここで、ひとつイメージしてほしいものがあります。

神経は「根っこ」のようなもの

花や野菜の根っこを思い浮かべてください。

根っこに十分な水や栄養が届いていれば、
しっかり伸びて、元気に育ちます。

ですが、長期間水が足りなければ、
根は弱り、短くなり、周囲と絡まりやすくなります。

神経も、これとよく似ています。

症状が出てから3年以内の場合

比較的症状が新しい場合は、
神経が圧迫されている部位への整体が中心になります。

圧迫を取り除き、
神経に血流や栄養が戻る環境を作ることで、
回復の余地は十分にあります。

症状が5年以上続いている場合

一方で、5年、10年、20年と長期間続いている場合。

この場合は、
圧迫されている部位だけでなく、
坐骨神経そのものへの整体も必要になるケースが多いです。

長い期間、栄養が行き渡らなかった神経は、
弱くなったり、近くの筋肉や組織と癒着してしまうことがあります。

そのため、単純に「押されている場所だけ」では足りないことがあるのです。


患者様が語ってくれた「しびれの体感の違い」

20年以上、坐骨神経痛で悩まれていた患者様が、
とても分かりやすい表現をしてくださいました。

① ビリビリ・ジンジン(軽度)

「正しく正座でしびれた時の感じ」

傷で例えるなら、切り傷のような感覚。

比較的、神経のダメージが軽い状態です。

② チクチク(中程度)

「皮膚を針でチクチクつつかれているような感覚」

傷で言えば、刺し傷

神経の過敏さが強くなっている状態です。

③ チリチリ(重度)

「足の芯から痛くなって、それが表面に広がってくる感じ」

傷で言えば、ナイフでえぐられているような感覚

長期間の神経ストレスが積み重なっているケースに多い印象です。


坐骨神経痛は「どこまで向き合うか」が大切

坐骨神経痛は、
「しびれがなくなれば終わり」
という考え方も、もちろんひとつの選択です。

ただ、整体師として見ているのは、
なぜそこまで神経に負担がかかってしまったのかという部分です。
生活のクセ、姿勢、体の使い方、積み重なった負担。
症状が長いほど、体の中ではそれなりの歴史があります。
今後どう付き合っていくかは、
最終的にはその方の価値観次第。

ただ、体の状態を正しく知った上で選択することは、
とても大切なことだと感じています。
この文章が、坐骨神経痛で悩んでいる方にとって、
少しでも理解の助けになれば幸いです。

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