私たちは「体が痛む」ときに、ようやく「どこか悪いのかな」と意識することが多いですよね。
でも実は、「痛み」というのは体からの最後のサインだということをご存じでしょうか?
人の体は非常に精巧にできていて、「痛い」と感じる前に、もっと静かに、もっと早く「異変のサイン」を出しています。
その一つが、内臓体性反射と呼ばれる現象です。
■ 内臓体性反射とは?
内臓体性反射とは、内臓の不調が皮膚や筋肉などの体の表面に反応として現れる現象のこと。
つまり、内臓が疲れたり、調子が悪くなると、それを守ろうとして周囲の筋肉が緊張するのです。
有名な例としては:
- 心臓の不調 → 左肩や腕にかけての重だるさ(狭心症・心筋梗塞の前兆)
- 胃の疲れ → みぞおちや背中左側の緊張
- 肝臓の疲労 → 右の肋骨〜肩甲骨にかけての違和感
- 腎臓の負担 → 腰の深層筋(大腰筋)の強いこわばり
- 腸の疲れ → 下腹部や骨盤まわりのハリ
- 膀胱機能の低下 → 股関節〜内ももにかけての違和感
これらの関連痛や筋肉の緊張は、整体の視点からも非常に重要なチェックポイントになります。
■ 「痛み」は最終段階。その前に『筋肉の緊張』が始まっている
各臓器がSOSを出すとき、体はまず周囲の筋肉を使って内臓を守ろうとするため、
痛みが出るより前に、その周辺の筋肉はすでに緊張しています。
例えば、
- 最近左肩や腕が重だるい
- 右の背中だけ張って仕方がない
- 腰の片側だけ常に重い
これらは単なる筋肉疲労ではなく、内臓の調子を表すサインである場合があります。
私が整体の現場でよく遭遇する例として、
- 背中の張り→ 胃の疲労
- 腰痛→ 腎臓の冷えや働きすぎ
- 骨盤の違和感→ 腸の不調や便秘
といったケースは非常に多く、体は痛みの前からすでにサインを出しているのです。
■ 日頃の『整体ケア』が未来の体を変える
多くの方が「不調が出てから」整体を利用しますが、
実は、『症状が出る前』に整体で体を整えることが、健康維持には非常に効果的です。
例えば歯のケア。虫歯になってから歯医者に行くのではなく、
虫歯にならないように毎日磨いたり定期検診を受けたりしますよね。
それと同じように、体にも『予防の整体』が必要です。
- 筋肉が硬くなる前に整体で緩める
- 内臓が疲れ切る前に整体で調整する
- 違和感の段階で気づき、対応する
この予防意識があるかないかで、数年後、10年後の体の快適さは大きく変わってきます。
■ 「不調になる前に気付ける人」が増えてほしい
現代社会では「多少の違和感は我慢」「忙しいから後回し」が当たり前になっています。
でも、その『気づかないふり』が積み重なり、いずれ本格的な不調へと繋がるのです。
日々のセルフチェックも立派なケアです
- 呼吸が浅くないか?
- 朝の目覚めはスッキリしているか?
- 食後にだるさが残らないか?
- いつも決まった場所にハリを感じていないか?
こうした小さなサインに気付くことが、未病を防ぐ第一歩なのです。
■ まとめ|整体は予防のパートナー
- 内臓体性反射は体の初期サイン
- 痛みより先に筋肉の緊張が始まる
- 整体は「痛くなってから」だけでなく「痛くなる前」に行く場所
- 日頃の違和感に気づける人が健康を維持できる
あなたの体は、今日も休まず働き続けています。
だからこそ、あなた自身もその体に少しだけ目を向けてあげてください。
整体は、あなたの未来の体を守る『予防のための場所』でもあります。
あなたとあなたの家族が笑顔で過ごせる日々が続くように。
健康でいたいと願うすべての方に、この考え方が届きますように。

ここまで読んで、
体の不調や痛みについて、
少し見え方が変わったと感じた方も
いるかもしれません。
こうした考え方に至った背景や、
私自身がどんな視点で
体と向き合っているのかについては、
プロフィールにまとめています。
▶ プロフィールを見る
https://www.kawaguchi-kojiro.com/プロフィール/

コメント